久留米絣と出会ったのは20年以上前、着物から作られた7分袖のシンメトリーブラウスだった。去年、このお店で久留米絣の生地を買い、セーターの上から、文人柄で作ったシンメトリーブラウスを3枚縫ってもらった。。その一枚を叔母が欲しがり、分けてやったところ、叔父が作務衣を欲しがり、久留米絣の暖かさは良く知っていたのだろう。
叔父の身長、183cm・痩せ型・しかし農業をしているので、がっちりとした体型であったが、サイズ表を見合わせながら、LLの紺を注文し、送られてきた作務衣を持っていくと、いつもはぶっきらぼうの表情が一変し、すぐにでも着ろうとした。サイズを合わせてみれば、ぴったりで、大喜びだった。
年齢が85歳となるが、まるで子供のようにはしゃいでいた。
この年代の人は久留米絣の暖かさを知っている。洗えば洗うほど、柔くなり、着やすくなっていくのだ。作務衣の生地も申し分なかった。冬でもしたに厚手の下着を着れば、暖かい。
一番喜んだのはすべてが日本製であったこと。縫製をよく調べてみたが、丁寧に縫われ、しっかりとしたものだった。2番目に価格が手頃であったこと。叔母には、いくらかかっても良いと言われていたが、普通日本製であれば、1万円以上はすると思っていたらしい。ポケットなども付いており、夜の会合にも着ていくことができる。
化学繊維にはない温もりが、心地よいと言っていた。
これほどに喜んでもらえれば、嬉しいことである。